医療機器

再生医療等製品2件を了承‐ハートシート、5年の期限付き

薬+読 編集部からのコメント

薬事・食品衛生審議会の再生医療等製品・生物由来技術部会がテルモのヒト(自己)骨格筋由来細胞シート「ハートシート」など2件の再生医療等製品承認を了承したというニュース。「ハートシート」は治験対象患者の少なさから、「条件及び期限付き承認制度」が適用されたとのことです。

薬事・食品衛生審議会の再生医療等製品・生物由来技術部会は2日、テルモが申請していたヒト(自己)骨格筋由来細胞シート「ハートシート」など2件の再生医療等製品承認を了承した。月内にも正式承認となる見通し。いずれも、昨年11月に医薬品医療機器等法(薬機法)が施行されてから、初めて承認された再生医療等製品となる。テルモの「ハートシート」には、安全性が確認され、有効性が推定された段階で仮の承認を与える「条件及び期限付き承認制度」が適用された。

 

「ハートシート」は、薬物治療や侵襲的治療を含む標準治療で効果不十分な虚血性心疾患による重症心不全の治療に用いる。

 

患者から採取した筋肉の細胞を培養し、シート状にした骨格筋芽細胞シート5枚を心臓表面に移植することで、心機能を活性化させるというもので、患者から採取した細胞を用いるため、拒絶反応による副作用を大幅に低減することが期待できる。

 

ただ、治験の対象となった患者が7人と少ないため、5年間に限って使用を認める条件がついた。その間、重症心不全の治療経験が十分で、培養施設が整備された医療機関で約60人の患者に用いて、安全性・有効性を検証した上で、改めて厚労省に承認申請する。

 

JCRファーマのヒト(同種)骨髄由来間葉系幹細胞「テムセルHS注」は、条件が付かない通常の承認となった。

 

同製品は、健康成人骨髄液から分離した有核細胞を拡大培養して得られるヒト間葉系幹細胞からなる再生医療等製品で、効能・効果は、造血幹細胞移植後の急性移植片対宿主病。

 

骨髄移植によって生じる免疫反応を抑制する副腎皮質ステロイドで効果が得られない症例に対する有効性を認めた。再審査期間は10年。承認条件として、前例調査や、造血幹細胞移植の治療経験が十分な医療機関での使用などが付いた。

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出典:薬事日報

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