創薬・臨床試験

中国系新薬メーカーが上陸‐10年で10製品上市目指す

薬+読 編集部からのコメント

従業員1万5千人、多国籍展開をしている中国の新薬製薬企業が日本に上陸しました。
日本での法人はLUYEグループジャパン、社長は元アストラゼネカ日本法人専務、金子潔さんです。
10年で10製品の上市を目標としており、年内に3製品の臨床開発入りを目指しています。

中国市場進出サポートも

 

金子社長
金子社長

 

中国系新薬メーカーが日本に上陸した。LUYEライフサイエンスグループは、日本での市場開拓に向け、昨年日本法人を設立し、中枢神経系や癌領域を重点領域として展開し、今年からパーキンソン病や統合失調症を適応とした経皮吸収型製剤の治験を開始する予定だ。元アストラゼネカ日本法人専務取締役で、LUYEグループジャパンの社長に就任した金子潔氏は、本紙のインタビューに応じ、「今後10年で10製品を上市したい」と抱負を語り、日本市場での展開と、日本企業から中国に導入する製品売上の合計で最大800億円を目指す。


LUYEは、中国を本拠にヘルスケア企業で、従業員1万5000人を抱え、アジア・欧州・北米・豪州で事業展開している。製薬と医療サービスが事業の柱で、分子診断や再生医療、細胞治療といった新領域にも参入。既存薬の改良製剤で成長を狙う。製薬セグメントの売上は17年度に前年比約30%増の5億6000万ドル(約600億円)を達成し、中国処方薬市場では18位に位置する。ジェネリック医薬品メーカーやCROが上位企業に並ぶ中、新薬系メーカーでは大手の一角だ。20年には世界の製薬トップ100入りをうかがう野心的な目標もある。

 

中国市場では、中枢神経系や癌、糖尿病、心臓心血管系疾患が重点領域だが、中国外では癌や中枢神経系の新薬やバイオシミラーに絞り込む戦略だ。金子氏は、LUYEが日本市場に参入する背景について、「日本は、ブランド薬では世界第2位の大きな市場であり、世界全体の9%を占める」と述べた上で、「LUYEが重点領域とする中枢神経系では7%成長と拡大し、これから投入するバイオシミラーの伸びしろも大きい」と、自社製品との親和性が高い魅力的な市場との見方を示した。さらに、ドイツの製薬企業を買収し、欧州第2位の経皮吸収型製剤メーカーとなり、独自のマイクロスフィア製剤なども日本市場のニーズと合致しているとした。

 

今後、日本市場では、自社で抱える人材は最小限にとどめ、共同開発やライセンスアウト、CROへの外部委託などパートナーリングとアウトソーシングを活用し、迅速に開発品を市場に届ける戦略だ。現在、LUYEが保有する18の開発パイプラインのうち、中枢神経系の認知症薬、抗うつ剤の開発パイプラインを日本で開発を進め、既に医薬品医療機器総合機構との相談を済ませている品目もあり、年内には3製品の臨床開発入りを目指す。

 

金子氏は、「日本では製薬企業としての登録が済んでおらず、これをどう乗り越えるかが課題」と述べ、基盤整備を最優先課題に挙げた。10年で10製品の上市を目指す中、海外で研究が進行中のCAR-T療法も、競合の米カイトファーマが開発する製品よりも幅広い適応症を対象とし、国内パートナー企業との共同開発も視野に、5年以内に治験へと進めたい意向だ。

 

一方、日本製薬企業が中国市場に参入するサポートも行う。中国は世界第2位の医薬品市場である一方、新薬などのブランド薬市場は全体の2割以下にとどまり、今後の拡大が期待されている。金子氏は、「日本の製薬企業は欧米企業に比べ、売上全体に占める中国市場比率が低い」と述べ、中国国内に2000人以上のMRを抱え、病院市場をカバーするLUYEの販売力を生かし、中国市場での製品価値最大化を支援する。日本では売上が大きく減少する長期収載品についても、「中国ではチャンスがある」と指摘する

 

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出典:薬事日報

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