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ウェバー社長「ワンチームをつくりたい」‐シャイアー買収、人材統合に意欲 武田薬品

薬+読 編集部からのコメント

武田薬品のシャイアー買収手続きが完了。各部門を指揮する200人の人材をリーダーに任命しました。
日本企業による海外企業M&Aとしては過去最大規模、人材の配置や統合が急ピッチで進められています。

 

武田薬品のクリストフ・ウェバー社長CEOは7日に都内で記者会見し、アイルランド製薬大手「シャイアー」の買収手続きが完了したことを受け、「今回の買収で設定したマイルストンを全て達成することができた」と述べ、既に統合新会社のエクゼクティブチームとして、各部門を指揮する200人の人材をリーダーに任命したことを明らかにした。今週にもリーダーシップカンファレンスを開催し、「迅速に一つのチームを立ち上げたい」とし、急ピッチで統合作業を進める方向だ。

 


武田は、買収提案公表から8カ月間で、規制当局や武田とシャイアーの株主からの承認を得て、買収手続きを完了させた。昨年12月には米ニューヨーク証券取引所への上場を果たし、売上収益313億ドル、収益性を表す調整後EBITDA101億ドルの事業規模と、全世界80カ国に拠点を持つ日本発グローバル企業が誕生したことになる。

 

ウェバー氏は、米ブリストルマイヤーズ・スクイブが米セルジーンを約8兆円で買収することで合意した事例に触れ、「トップ10企業のうちM&Aをしていない企業はない。製薬業界のR&D費は他業界と比べて巨額であり、特許切れもあるため、買収が必要になってくる」とシャイアー買収の意義を改めて強調した。さらに、売上比率では日本が18%、米国が49%、従業員比率では日本が12%、米国が33%になり、「日本と米国が武田の2大拠点となり、グローバルで展開できるようになった」と述べた。

 

既に武田とシャイアーから主要なリーダーを選抜し、各地域のビジネスユニット、グローバルスペシャリティビジネスユニット、「オンコロジー」「消化器系疾患」「ニューロサイエンス」「希少疾患」「血漿分画製剤」のビジネスユニットにマネジメント人材を配置。「大きな会社になるが、同じコンパスを持ち、同じ価値観で“ワンチーム”をつくりたい」との方向性を語った。

 

研究開発では、外部機関と連携したパートナーシップモデルを志向する。オンコロジー領域では全世界トップ10入りを目指し、血液癌と肺癌の新薬開発を強化すると共に、次世代型のキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法など細胞療法の開発を推進していく。

 

希少疾患と共に、血漿分画製剤のフランチャイズも育成する。ウェバー氏は、「武田はグローバルプレイヤー3社のうちの1社になる」と事業の柱として期待をかける。「日本では積極的に展開していた一方で、日本外ではあまりやっていなかった領域であり、今後世界的に展開していきたい。将来的にも有望な市場だ」と語った。15億ドルを投じ、米ジョージア州コビントンに免疫クロブリンやアルブミン製剤などの血漿分画製剤を製造する新工場を設立し、自社内で製造体制を整備した。

 

一方、売上収益に占める調整後EBITDAの比率を32%から中期的に37%にまで引き上げ、業界トップクラスの収益性を達成する。約7兆円の買収で膨らんだ純有利子負債の比率についても、非重点事業の売却によって速やかに低下させたい考えだ。

 

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出典:薬事日報

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